骨粗鬆症とは

脊椎外科のイメージ写真

骨の強度が何らかの原因で弱まってしまい、それによって骨折しやすくなっている状態を骨粗鬆症と言います。病状が進行すると、骨の中のカルシウムの量(骨量)が減少し、鬆(す)が入ったように骨がスカスカになるのが特徴です。この場合は、つまずいて手や肘をつく、くしゃみをするといったわずかな衝撃でも骨折するようになります。そのため、これは日常生活動作の低下を招くようになるので注意が必要です。

発症原因については、主に2つあるとされています。ひとつは原発性骨粗鬆症と呼ばれるもので、これは主に閉経(女性ホルモンの低下によって骨吸収のスピードが早まって、骨形成が追いつかないことで起きる)や加齢(加齢による腸からのカルシウムの吸収が低下することで起きる)によって引き起こされる骨粗鬆症です。このほか、妊娠や無理なダイエットによる栄養不足、運動不足などの不摂生な生活習慣が原因の場合も含まれます。もうひとつは続発性骨粗鬆症です。これは、副甲状腺機能亢進症やバセドウ病、関節リウマチなどの病気、あるいはステロイドなどの薬物の使用で発症する骨粗鬆症になります。なお骨粗鬆症は、女性患者が多いのが特徴で、80歳以上の女性の半数以上が罹患しているとも言われています。

よくみられる症状ですが、骨強度が低下していくことで何かしらの症状がみられるということはありませんが、病状が進行することで、身長が縮む、背中や腰が曲がる、背中や腰が痛むなどの症状が現れるようになります。ただ大半の方は、転倒時の尻もちや手をつくなどした際の骨折、身体の重さに背骨が耐えられずに折れてしまう圧迫骨折(いつのまにか骨折)といったことが起きることで発症したことに気づくようになります。

検査について

骨粗鬆症の診断をつけるための検査としては、骨密度検査、血液検査、画像検査(レントゲン)があります。当院ではDEXA法による骨密度検査を行っています。使用する装置は腰、大腿骨、前腕骨(橈骨)で測定を行う骨密度測定装置です。検査中に痛みなどは出ません。このほか、基礎疾患の有無を調べるために血液検査などをすることもあります。

そもそも骨密度とは、単位体積あたりの骨量(骨の中のカルシウムの量)のことです。同検査では、骨の中に含まれるカルシウムなどのミネラル類の量を測定していきます。検査の結果、若い世代の方の骨密度(骨の強さを判定する指標)の平均値(YAM値)に比べ、70%以下の数値が示されていた場合に骨粗鬆症と診断されます。

治療について

治療が必要との診断を受けたら速やかに開始されます。骨粗鬆症は骨の生活習慣病とも言われるなど、治療では日頃の生活スタイルを改善する必要があります(主に食事面や運動麺)。さらに併行して薬物療法も行っていきます。

食事療法

骨のリモデリング(古くなった骨を破骨細胞が壊し、その部分に骨芽細胞がくっついて新しい骨をつくるというサイクル)には欠かせない、カルシウムやたんぱく質といった栄養素が含まれるビタミンD・Kを摂取し、栄養バランスを重視した食生活に努めます。

運動療法

骨は体重の負荷をかけるなどして丈夫になっていくのですが、その効果が期待できるのが運動です。ただそのメニューについてはハードな量は必要ありません。例えば、1回30分程度のウォーキングやジョギングといった骨に適度な負荷がかかる量で充分です。ただ継続的にできれば毎日行うことが大切です。

薬物療法

治療薬の種類はいくつかありますが、その中心となるのが破骨細胞の働きを抑える骨吸収抑制薬(ビスフォスフォネート製剤やSERMなど)です。そのほかにも、骨形成を促していく骨形成促進薬(PTH製剤、抗スクレロスチン抗体)、ビタミンやカルシウム製剤など骨の材料を補う薬などが用いられることもあります。